初期研修について
眼科臨床を特定の分野に偏ることなく研修することができ、眼科プライマリーケアを学ぶには、最適の施設であると自負しています。
特に、手術は,症例数が多く、領域も眼科全範囲をカバーしており、充実した手術研修を受けることが可能です。
新卒者は、もちろんのこと、他科からの転科を考えておられる方も大歓迎です。是非、当科の扉をたたいて下さい。待っています。
眼科学教室教授 稲谷 大
T 眼科 初期研修目標
●プライマリーケアに必要な、眼科領域の診療に関する知識、技能を修得する。
●眼科疾患と診療体制を理解し、将来専攻する専門科との診療連携を深める。
U 初期研修における研修目標
●診療見学、実習を通じて、眼科疾患と診療に必要な知識、技能を修得する。
●プライマリーケアに必要な眼科領域の疾患に対する診療を経験し、その診断と対応について学ぶ。
●眼科診療技術(検査法、診断法)を修得する。
●顕微鏡手術の基本手技を修得する。
V 研修方法
1.研修期間
選択期間中に希望に応じて1ヶ月から3ヶ月まで設定できる。
2.研修方法
(1)診療見学、実習を通じた眼科疾患と診療に必要な知識、技能の修得
@外来診療:問診、診断、処置など
小児眼科外来(月曜午後)
緑内障外来(水曜)
糖尿病眼外来(金曜午前)
黄斑外来(火曜午後、金曜午後)
A病棟診療:手術症例の術前術後の診療・評価
B眼科外来検査:視力検査、視野検査、光干渉断層撮影装置、蛍光眼底撮影検査など
C手術診療: 各種の手術への見学・参加
硝子体手術:糖尿病網膜症・網膜剥離・黄斑疾患など
前眼部手術:眼瞼手術、角膜疾患など
緑内障手術:トラベクレクトミー、トラベクロトミー、チューブシャント、MIGS
白内障手術:水晶体再建術(月・水・金曜日は、手術教育の実際を見学できます)
Dカンファレンス
術前術後検討会(火曜夕)
研究者会議(第2第4火曜夕)
(2)プライマリーケアに必要な眼科疾患の診療経験、診断と対応の修得
@視覚障害 :視力障害、視野障害、その他の障害
A眼の充血をきたす疾患:感染性結膜炎、アレルギ―性結膜炎、その他
B眼科救急疾患 :急性緑内障発作、外傷、その他
C白内障・緑内障・糖尿病網膜症
(3)眼科診療技術(検査法、診断法)の修得
@細隙灯顕微鏡を用いて、角結膜、前房、水晶体を観察ができるようになる。
白内障(水晶体の混濁)などの状態を実際に確認できる。
前房深度が判定でき、抗コリン剤などの投与禁忌(緑内障発作誘発の可能性)の判断ができる
コンタクトレンズや、シェーグレン症候群などに伴う
角膜障害の状態を観察(フルオレセイン染色)できる。
結膜上の異物をみつけることができる
A眼底観察(眼底鏡検査・眼底カメラ撮影)が行えるようになる。
眼底カメラで眼底の撮影を実際に行う。
眼底鏡の使い方を修得し、実際に眼底観察を行う。
糖尿病網膜症、高血圧・動脈硬化の病期判定法を修得する。
B視力検査・眼圧測定(非接触測定)ができるようになる
屈折側定結果から、自分自身の眼鏡矯正視力を測定してみる。
眼圧計測定(接触式、非接触式)を実際におこなってみる。
(4)顕微鏡手術の基本手技を修得する。
@手術顕微鏡の基本操作ができるようになる。
A顕微鏡下で切開、縫合(持針器と鑷子を用いた器械縫合)などの基本操作ができるようになる。
※隔週木曜夕、ウエットラボ手術講習を行っています。豚眼を用いて、
顕微鏡下での基本技術(切開と縫合)に関する実習を受けることができます。