教室について 

 2011年7月から稲谷 大が新教授として着任しました。新教授は、これまで緑内障の研究で卓越した実績があります。緑内障は、さまざまな眼疾患がこじれると合併する難病であり、これまで福井大学の研究がおこなってきた糖尿病網膜症も行き着くところ緑内障で失明してしまいます。福井大学では、現代社会における生活習慣病である糖尿病によって生じた眼合併症と失明率の高い緑内障の研究に取り組み、その研究成果を社会に還元することで、より良い医療を目指しております。そのため、入局者には、研究と臨床の両方を教育し、偏りのない優れた医師を育てることを目的としています。

 医局制度として前近代的な医局講座制は、一般社会から見て改革が遅れており、多くの弊害を抱えています。よって、一般社会の常識に合う近代的な医局講座を構築することを目標としています。そのため、年功序列にとらわれない能力・実績に基づく人事評価、研修医の生活向上、優れた研修機会提供や育児産休問題にも力を入れており、育児をしながら働くことができる環境づくりを構築し、女性でも働き続けられる研究室を目指します。これらの環境整備は、医師不足や僻地の医療崩壊を防ぎ、地域医療を守ることに繫がると考えています。

 今後も当研究室は、福井県における臨床、研究、教育の基幹病院との自覚を持ち、将来に渡り地域医療、世界人類の医学の進歩に貢献することを目的として運営します。