教授メッセージ 

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眼科ホームページへようこそ!3代目教授の稲谷 大です
 全国の医学部学生諸君、初期研修医の若い先生たち、はじめまして!福井大学医学部眼科学教室、教授の稲谷 大(いなたにまさる)です。僕が、福井大学の教授に着任したのは、2011年7月からで、福井大学眼科では、3代目の教授になります。1995年に眼科に入局し、眼科医人生17年目で教授になりました!僕のような他大学出身の若手医師を教授に抜擢した福井大学医学部が、いかに先進的で冒険心に富んだ懐の深い大学か判ってもらえるのではないかとおもいます。

 

眼という大切な臓器 〜 情報の80%は視覚から
 みなさん、眼科医に対して、どういうイメージをもっているでしょうか?国家試験にもあまり問題が出ないし、臨床研修でも義務づけられてないし、マイナーな科と思われるかもしれません。実は、眼科は、日本の科別医師数でも5〜6位に入る非常に大きな診療科で、マイナーな科ではないのです!また、扱う疾患は、白内障や緑内障、加齢黄斑変性など高齢者に多い疾患が主ですし、糖尿病網膜症のように生活習慣病に分類される疾患も扱うので、日本のような高齢社会の先進国では、非常に患者さんが多く、需要の多い診療科なのです。
しかし、福井県のような地域では、いわゆる地元の赤ヒゲ先生のような何でも診られる医師を志望する医学生が多く、専門性の高い眼科医の数がすごく少ないのが現状です。
21世紀は、インターネットを含めて情報の時代です。ヒトが外界から得られる情報の80%が視覚情報であると言われています。5分間、目をつむって、少し想像してみてください。視力を失うということがどれだけ患者さんにとってつらいことなのかがわかってもらえると思います。僕たち眼科医は、この大切な臓器を守る専門家なのです。

 

アメリカでは人気が高く難関な眼科
専門指向の医師が多いアメリカで、最も難関で人気があるのが眼科医です。アメリカに留学して驚いたことですが、民間の健康保険は、眼科だけオプションでさらに加入しなければ、眼科医に診てもらえません。いかにアメリカでは眼科医が特別で、アメリカという国家が情報を制することを重視しているかということがわかってもらえるかと思います。

 

方針は各分野へのスペシャリスト!
 教室の方針は、眼科全般の技能習得と専門医の取得、そして、非常に強調したいのが、自分の興味のある専門分野を見つけて、そのスペシャリストになること!です。眼科といえども、その世界は広いです。全国に名の知れ渡っている眼科医は必ず専門分野に秀でている人たちです。僕は緑内障を専門に診療と研究を打ち込んできました。緑内障の研究をして学会や論文を発表しているうちに、全国の先生に緑内障の専門家として認識してもらえ、招待講演や原稿依頼が舞い込むようになりました。そうこうしているうちに、地元の眼科の先生からどんどん緑内障の患者さんが紹介されるようになり、手術件数も増えて、手術も熟練してどんどんスピードも速くなっていきました。また、自分の専門が全国で認知されると、自分の専門以外の分野で有名な先生とも仲良くなり、対等な立場でディスカッションできて、自分の専門以外の最先端の知識も吸収することができます。このような僕の経験を福井大学でも実践したいと思っています。全国学会や国際学会で活躍する福井大学医局員の晴れ舞台の画像をこれからどんどんアップしていきたいです。この病気なら、是非、この先生に診てもらおう、と、地元の先生方から信頼される仕事人のようなスペシャリスト集団で診療をしていきます。
眼科は診察する患者や手術件数も非常に多く、若い先生がたちまちトップランナーとして活躍できるチャンスが充分あります。福井大学眼科が、若い人にチャンスを与えて夢をかなえる教室であることは、日本一若い眼科教授の僕が保証します!

 

パイオニア精神で楽しい眼科医人生を
 普段の診療は、すでに先人が確立した治療方針(エビデンス)にならうだけで、知識と経験は必要ですが、正直なところ、それほど知的な作業とは言えません。みなさん、医学部に入っているのだから、中学や高校の時は、地元でも名の知れた秀才だったと思います。医学の進歩には、若いみなさんの柔らかくて賢い頭脳を必要としています。普段の診療を続けるのも患者さんのために非常に重要なことですが、それだけでは、現在治らない病気は、何百年経っても治らないままです!医者になったばかりの若い先生は、実際の医療の現場では、現代医学の力で治る患者さんよりも治らない患者さんのほうがむしろ多いと感じていると思います。多くの医師は、日常の診療業務に忙殺されて、次第にその感性が鈍っていきます。僕の専門の緑内障も未だ現代の医学によって根本的に解決できていない難病です。僕は、福井大学眼科で、柔軟な思考回路を持った気力体力の充実したみなさんの才能にチャンスを与えて、医学の新発見を福井大学から世界へ情報発信することで、医学の進歩に貢献したいと思います。今後、福井大学で世界に先駆けて得た研究成果は随時アップしていきます。みなさん、パイオニア精神で楽しい眼科医人生を歩みましょう!

 

育児と仕事の両立〜活躍できる女性眼科医を
 出産育児は、女性医師にとって極めて大きな節目ですし、赤ちゃんにとって、お母さんはかけがえのない存在です。眼科医の半数近くが女性医師でありますし、福井大学眼科では、育児と仕事との両立に悩んでいる女性医師が医療に貢献できるようオンコールを免除するなどのルール作りに取り組んでいます。育児と仕事を両立して活躍できるかっこいい女性眼科医を目指してもらいます。また、福井大学眼科では、社会人から医学部に入り直した医師や他の科から眼科医になって再挑戦している医師もたくさん活躍していますし、将来、開業を目指す医師にとっても、福井県はまだまだ眼科医が少なく、福井大学眼科に入局することは大変有利なことだと思います。もちろん、留学して世界で活躍したい若手医師は大歓迎です。眼科診療+アルファの夢を持って挑戦している人を応援します。

 

遠慮なく意見が言える教室作り
 臨床教室の教授というと、ドラマの「白い巨塔」みたいに、怖い存在かと思いきや、僕は、医局員と年齢も近く、遠慮なく意見が言える教室作りをめざしています。学生のみなさんも学生講義でわからなかったことや眼科について興味があればいつでも遠慮なく質問に来てください。初期研修医の先生も大歓迎です。ネクタイスーツは要りません、スーパークールビズでいつでもどうぞ。